墨書

(作者:三木一之)

 
 

 

純壹無雑
(じゅんいつむざつ、純一無雑)
元亨利貞(げんこうりてい)
 易経において、乾を説いたもの。(乾は、)おおいにとおる、ただしきによろし。
 積極的な徳を行ない、しかも操正しくあるならば、万事はうまくいく。
                    (中国古典名言事典・諸橋轍次より)
 

【徳川家康人生訓に識る成功の要因】
家康の成功は、今川義元の人質時代に学んだ四書五経(大学・中庸・論語・孟子、詩経・書経・易経・春秋・礼記)に因るところ大である。これが織田信長、豊臣秀吉にはない素養であり、人間を形成している。この学問を基礎に、戦乱の世を生き抜いた猛者であり、それは、単なる訓詁の学ではなかった。(「任重くして道遠し」論語・泰伯)