「現代における『日露戦争』の意義」について
3月の講座の主旨
今、何故111年前の「日露戦争」に学ぶ必要があるのでしょうか。
映画「二百三高地」を見られた方は多くおられるでしょう。
しかし、その背景にあった世界情勢や日本の財政事情を把握しているのは、一部の学者等に限られています。
「日露戦争」を識らずして、北方領土(歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島)問題も理解することはできません。
世界で最初の近代戦争であり、幾多の問題を世界に顕わし、欧米列強国のみならず、被支配国(被植民地国)にも多大な影響を及ぼした戦争でありました。
そこには、大国支配主義の論理が根底にあったことは否めません。
現在も尚残された問題―世界における小国日本の在り様を示唆した戦争でもあります。
来年は、御一新(明治維新)150周年を迎えます。
「日露戦争」において、命を賭して、日本の行く末を担った政治家、軍人、官僚は、いずれも明治維新を生き抜いた人々です。
学者や政治家ならずとも、「大勝利」と言われた「日露戦争」の実体を知り、様々な事情を理解した上、人間にとって「戦争とは何なのか」を一国民として考える必要があります。この社会を形成しているのは一般大衆だからです。
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