塾長の雪中講座(1)
一昨日、近年になく大積雪の北比良に足を踏み入れ、天候にも恵まれ日帰り雪山登山を堪能した。
私は、大抵、登山客の少ないコースを選択する。
辺り一面純白と雪を纏った木々の世界の中で、ぽつんと一人、自分自身と向き合うことを大切にしている。
ところで、近頃、「富裕層」や「貧困層」という言葉を屡耳にするが、これらは、金銭、資産等物質を前提として、区別する用語であることは言うまでもない。
そうであるならば、表現として正確ではない。
「経済的富裕層」「経済的貧困層」と言わねばならない。
何故なら、「経済的富裕層」であると同時に「知的貧困層」の存在があり、その層は薄くない。
その反対、「経済的貧困層」であるが、「知的富裕層」も薄いとは言えない。
経済効果を考えれば、「経済的富裕層」の活動は、社会において重要である。
しかし、経済のみならず、将来の国家、国民の発展を鑑みるに、「知的富裕層」を厚くしなければならない。「知的貧困層」が厚いと国家は衰退する。
それ故、一般大衆における「知的富裕層」を如何に厚くするか。それは、小国日本の生きる道である。
もちろん、「知的」というのは、単なる「知識」ではなく、「見識」であり、「知性、品性」を内在し、教養を包含するものである。
気を付けるべきは、俗にいう「頭でっかち」となってはいけないことである。
平成29年1月30日
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