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塾長のひとこと

役小角(えんのおづぬ)

 8月18日・19日大峰テント泊をするに当って、私が以前記録した一部を掲載します。参加される塾生は、一読して下さい。

 大峰と言えば、真っ先に思い浮かべるのが「修験(しゅげん)道(どう)」であり、開祖「役(えんの)行者(ぎょうじゃ)」である。大峰の山には、至る所に「役(えんの)小角(おづぬ)」の像が祀られている。私が「役小角」を知ったきっかけは、今から20年前、知人から黒須紀一郎著作「役小角」を読むよう奨められ、単行本3冊を快読したことにある。その後、古代史の「乙巳(いっし)の変、壬申(じんしん)の乱」に興味を持ち、その延長線で、役小角と再会するのである。そもそも「修験道」とは何か。

 平成20年6月19日日本経済新聞(夕刊)に、2007年聖護院門跡門主・本山修験宗管長・宮城(みやぎ)泰(たい)年(ねん)さんの記事が掲載されている。「修験道は、山に神が宿ると信じた日本古来の山岳信仰をもとに、道教などの影響を受けつつ仏教と習合した民族宗教です。修験とは、修行して迷いを除いて験徳を現す、験(しるし)を得ていくということです。といって、単に験力とか霊力のようなものを獲得するというのではなく、宗教的、人間的に自らを高め、悩み苦しむ人々から求められる働きを実践するのです。」「役行者は、正式に出家した僧ではなく、生涯、在家で仏道修行する優(う)婆(ば)塞(そく)だった。」「大峰山の本尊は、役行者が衆生(しゅじょう)救済のために出現を祈りだした憤怒相の蔵王権現です。権現とは、仏が権(か)りに神の姿となって現れるというものです。」

 日本三大霊山と呼ばれる富士山、御嶽山、白山のみならず、日本には、古代より崇められた山がたくさんある。三輪大神もお山自体が御神体である。山に登ると、人間の力ではどうすることもできない自然の偉大さを心身ともに、畏怖となって感じる。恐れ多いから少しでもより大きな負荷を自分に科することができるのである。山は、いとも簡単に、人間の浅はかな思い上がりを根底から潰滅(かいめつ)する。山登りは、人生そのものであり、そこで気付かされることは己の血となり肉となって行くのである。

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