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塾生のひとこと

去稚敬天塾 岡山開催に参加して

 11月16日の去稚敬天塾岡山開催が後一週間と迫る中、テーマ「2.26事件」の主導的青年将校の野中大尉が岡山県出身ということでインターネット検索したら岡山駅から車で15分ぐらいの所に墓地があることを知り、お墓を見たくなり、原付バイクで東山霊園まで行きました。
 野中大尉といえば以前映画で上映された「2.26」で萩原健一が演じた将校で密室で自決するシーンが印象的で、当時処刑された将校の中では一番凛々しいと感じた写真の方とあらためて知り、なんとなく感慨な気持ちになりました。
 霊園は広く墓地の場所を2時間かけてやっと見つけることができましたが、何年か前までは霊祭が定期的にされていて、お墓がいつも綺麗に祭られていたそうですが、私が行ったときは草茫々で人気がない状態でした。野中四郎、昭和11年2月29日没を確認し、お墓に手を合わせ帰りました。
 去稚敬天塾岡山開催当日、昼からの勉強会前に三木塾長、樋浦さんと岡山護国神社、野中大尉お墓参り、吉備津神社、犬養木堂記念館と周りました。
 13時30分三木塾長の挨拶でテーマ「二・二六事件は、是か非か。正義は現実に埋没したのか」の勉強会が始まりました。塾長の話を聞きながら自分なりに頭を整理して考えさせられたのが、この事件を単純に善悪で割り切ってしまったら、そこで思考停止して何も本質が分からない、塾長はそのタブーを踏み込んで話を述べられていることを感じ取りました。
 この勉強会の為に自分なりに事件に関係する本、参考物件を読みながら参加した青年将校の中で栗原、坂井、河野、池田、安藤等の人物に接することができました。
 その中で池田少尉は21歳で蹶起し無期懲役で死罪は免れますが、死刑になった親友の林少尉に付き合う形で参加し、その後の取り調べ調書の中に、きっかけが士官学校時代に安岡正篤の王陽明の研究に感銘を受け、世の中のことを深く考えるようになったと書いていました。安藤大尉については2.26事件に蹶起した将校の中に上司からも信頼され、部下の人望が絶大な安藤がいたことが重大であり、三木塾長の話を聞いても涙が出てしょうがなく、5.15事件に関連して、「昭和維新の尊い人柱となられた犬養首相の霊に対して黙とうをささげたい。首相は腐敗堕落した政党政治家の中にあって、数少ない清貧気骨の士であったことだけは、知っておいてほしい。」との話が残っています。
 私は7月20日の「血盟団事件」の勉強会をきっかけに井上日召、菱沼五郎、四元義隆、三上卓等が絡んだ昭和維新。原敬、若槻、犬養毅等議会政治を守る側の政治家の度重なる暗殺。これらの事件をなぜあの時、厳しく取り締まらなかったのかなぁと政府の対応、海軍も含め軍部の甘い対応に疑問を感じます。
 それが原因で、あの時代背景が純真ゆえに已むに已まれぬ蹶起に立った事件が起こり、天皇までがおもてにでて抑えなければならない事態を引き起こし、日本の岐路を変えることになった2.26事件。
 その後、軍部は政治の中で力、発言権が強くなり、陸軍の下剋上化が加速し、内閣が陸軍の意向次第でどんどん流産する事態になり、共産党思想の操りの中、中国戦線に引きずり込まれ相手にしてはいけないアメリカと戦争をしなければならなり、日本を破滅させ300万の命を犠牲にした大東亜戦争を考えるとき、あまりにも大きい問題に自分自身つぶれそうになります。 

最後に安藤輝三大尉の写真を見ると、本当に自分の上司でいてくれたらなぁ、悩みをいろいろ相談したい、心が洗われる人物があの事件にいた。
歴史の中で善悪を超えて安藤輝三大尉に対して尊敬の念が湧いてきます。

 去稚敬天塾岡山開催ありがとうございました。

塾生 高山修平

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