水戸遊学の憶い
当塾において、明治維新の源流を探るため、水戸学の講座を設け、水戸学「大日本史」の創始者徳川光圀、そして、幕末の志士に多大な影響を与えた藤田幽谷、会澤正志斎、藤田東湖、また、幾多の改革を実践した幕末の名君徳川斉昭を読み解いた。しかし、机上の知識だけでは、学問とは言えず、さらに学んだことを深めるため、実際に「水戸」を訪れ、江戸時代の志士たちが盛んに遊学と称して、日本の新しい姿を追い求め、懸命に学び論じた、その憶いを重ね合わせ、水戸遊学を実践した。
「弘道館」に一歩足を踏み入れた瞬間背筋が一直線に張られ、「尊攘」の墨書が目に焼き付く。徳川斉昭の「弘道館記」(弘道館設立趣旨書)がここに息づいている。 塾長 三木一之