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活動の紹介

山坂達者講座

第1回 山坂達者講座の記録 (大峰テント泊登山)

山坂達者講座 大峰テント泊登山報告
  平成30年8月18日~8月19日

8月18日(土) 大峰・弥山
(参加者)三木一之(CL)、吉川貴志(SL)、塾生2名 (計4名)
  8:40天川村役場→3時間14分→11:54栃尾辻→1時間56分→
 13:50ナベの耳 →   58分→14:48狼平  →1時間34分→
 16:22弥山テント場 (全工程7時間42分)

【メモ】近鉄下市口駅から天川村役場まで自家用車で30分。
    役場駐車場代金は無料。
    登山届けは、天川村総合案内書前の駐在所に行なう。
    弥山テント場所代金1名500円。ビール代1缶(350ml)500円。
    トイレ使用料金1回100円。

8月19日(日) 天川村役場へ下山
(参加者)同上
   5:00弥山テント場→1時間  →6:00→狼平 →50分→
   6:50ナベの耳 →1時間23分→8:13→栃尾辻→3時間6分→
  11:19天川村役場 (全工程6時間19分)

8月19日(日) みたらい渓谷、天の川温泉、天河大弁財天社
  11:45天川村役場→みたらい渓谷→天の川温泉→15:10→天河大弁財天社 

【メモ】天の川温泉隣の食堂(昼食 焼肉丼1000円。親子丼750円)
    天の川温泉(入湯料700円。アイス220円(ソーダ、甘夏他))
    神社は境内に山の湧き水を引き、無料で提供している。

大峰登山は、去稚敬天塾8月の野外講座として、また9月の南アルプス登山の練習も兼ねて行った。
大峰山は、役行者(役小角)を開祖とする修験の山である。この修験の道は何人もの修験者が自らの道を求めて歩いた道である。この霊場での登山という非日常の中で何かを感じ、自ら学ぶ野外講座として行った。

 8月18日(土)に近鉄下市口駅へ集合し、自家用車で天川村役場へ向う。途中、天川村駐在所に登山届けを提出し、役場が無料提供をしている役場内の駐車場に車を駐車。7時15分ころであったが既に20台位が駐車をしていた。
近くには、川遊びが出来る場所もあるので登山だけでなくその車もあると思われる。
 出発予定時刻に駐車場を出発。5分ほどで山道に入る。道は人工的に造られた階段と自然の石の階段を約100M、登山道の急坂を約200Mの高度を登る最初の収斂の場となる。
 今年は7月初旬から猛暑が続く厳しい夏であったが、2日前から気温が下がり当日は秋を感じるほどの涼しさと晴天で絶好の登山日和であった。この気候のお陰でこの急坂も一機に登ることが出来た。
 栃尾辻までは小さな上り下りの繰り返しで少し冗長であったが、一歩一歩移り変わる周りの景色が、奥深い山に入ることを感じさせてくれる時間であった。この山の緑の豊かさは弥山小屋まで続き、苔や熊笹の絨毯が下界とは別世界を創り作り出していた。
栃尾辻で小休憩を取り出発。狼平へ下る道の手前で、以外な出迎えを受けた。眼前に鹿が現れた。20Mほどの距離で十数秒我々と見詰め合う。まるで見定めているようである。そして山の神が我々が山へ入ることを許してくれたかのように鹿は去っていった。眼前に現れた鹿は大きく悠然としておりこの霊山に守られているからこそ、この雄姿を育むことが出来るのであろう。
 狼平の沢まで下り、清流に架かるつり橋で谷を渡る涼しい風に吹かれ次の登りへと向かう。
 ここからは、枕木状の木で造った階段を約150Mの高度を登る第2の収斂の道であったが、この坂も気候のお陰で難なく登ることが出来た。登りきると木の種類が替わり低木となり、景色が開け、左手に行者還岳が見える。明日この山の頂き近くを歩く予定である。そこからは緩やかな登り坂を、右手に八経ヶ岳を見ながら弥山に到着する。

 

 計画では、一の垰(たわ)まで行きそこでテントを張る予定であったが、メンバーの一人の体調が優れず弥山でテントを張ることにした。
 夕食は各自持参した食事とり、三木CLが塩麹で漬けたきゅうりとズッキーニの漬物を頂いた。いつもの通り美味である。
 夕食後に、歩いて数分の弥山神社、天河大辨財天(天河神社)奥宮を参拝した。神社の様は、昨年11月に行った霧島神宮の元宮を思い出す風情であった。 神社からテントに戻る途中、山小屋で缶ビールを購入し本日無事に到着したことを祝い「乾杯」をし、テントへ戻り就寝となる。

  【吉川のテントでの体験】
    深夜、目が覚めると昼の天気が嘘のようにテントに落ちる雨がパラパラと鳴り、風も少し吹いていた。
   その音を 聞いていると、テントの周りを歩く音が聞こえ、鹿か猪が歩いているのかと思いながら聞いて
   いた。でもそんな風でもないので山小屋の人が見回りに来たのかと思ったがそうでもない。
   十数分聞いていたがそのうちに眠ってしまった。
    翌日、三木CLにこの話をすると、「山でテントを張るとよくこのような話を聞く。
   特にここは霊山でもあるし。」とのこと。なんとなく納得をした。

 2日目の朝は4時に起床。この奥深い山の空は澄み渡り、星で覆われ、天の川が流れていた。
 星空の中、テントを片付け狼平に向け出発。今日の行程については前日に、体調不良のメンバーがいることから当初の予定を取止め、1日目のコースを戻ることに決めていた。約1時間で狼平に到着し朝食を採る。弥山川の清流には鮎が2匹泳いでいた。塩焼きにするとさぞおいしいであろう。

 

 前日と同じ山道をひたすら下り天川村役場へと向かった。前日との違いは、眼下の谷には雲海が広がり、朝日が緑の木々から漏れる森の中、我々の足音だけが響く静寂な空間を体験することが出来たことである。「山は色々な顔を持っている」。この2日間の大峰は、優しい表情の山であった。
 天川村役場には11時20分ころに到着。帰るには早いので「みたらい渓谷」を散策することにした。この川は狼平から流れてくる弥山川の清流。川遊び好きの三木CLは、居ても立ってもいられなくなり、川原に降りるとすぐに川に飛び込み、大喜び。カッパ出現です。将に自然人。
 お昼を過ぎたので、天の川温泉近くの食堂で昼食を食べ、泉質のいい天の川温泉に入り2日間の疲れを取り、一路車にて下市口駅へ向かい帰路に付いた。

 初めての大峰山であった。山道に入ったところから心地よく、歩を進める道は伊勢神宮の参道を歩いている感覚を体に感じていた。山や木や修験者の霊気だと思う。今回、修験の道の大峯奥駈道の一部を歩くのを楽しみにしていたが実現しなかった。私にはまだ早いと山の神に言われたのだと納得をした。次回を楽しみにしたい。
 この登山は9月の南アルプス登山に向けての大峰でもあり、各自色々な課題を見付けることが出来たものと思われる。
いずれにしても無事に下山出来たことがなによりである。三木CLにはいつもの事ながらお世話をお掛けしました。また塾生の樋浦さん、中根さん、お疲れ様でした。

事務局長 吉川貴志

【記録】
1日目  距離:11.3Km 高低差:1,274m 累積標高上り/下り:1,509m/244m
2日目  距離:11.2Km 高低差:1,278m 累積標高上り/下り:211m/1,483m

(記録は、スマートホンアプリのYAMAPより。)

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