1. HOME
  2. 活動の紹介
  3. 座学
  4. 第二十七回講座 【血盟団事件】国家の為に本気で生きた人が居た時代 ―昭和維新の始まり―

活動の紹介

座学

第二十七回講座 【血盟団事件】国家の為に本気で生きた人が居た時代 ―昭和維新の始まり―

大阪市立阿倍野市民学習センター あべのベルタ3階 第1会議室
2020年7月20日 13時30分~16時30分
講師:塾長 三木一之

 血盟団事件とは、昭和7年、日蓮宗の宗教家・井上日召が政財界による社会情勢の悪化、腐敗を是正すべく、現状破壊によって「世直し」を計画し、青年をして、政財界の要人を暗殺、実行せしめた事件。暴力をもって暴悪を制するものであった。何故、血盟団事件は起こったのか?昭和維新とは何か?歴史的背景、関係人物の思想は如何なるものか?日露戦争後の不況、勝ったけれども実入りが少なく、戦費の借金(外債)が残った。農村の貧困は極めており、人間生活の崩壊、女子の身売りが公然と行われていた。時代は、第一次世界大戦による特需景気、関東大震災、昭和金融恐慌(世界恐慌)へと、経済が上昇から急降下し、落ち込んだ。これに呼応するかの如く、大正デモクラシーから共産主義思想の台頭へと思想、風潮が変化して行く。ソ連の国際コミンテルン(国際共産主義運動の組織)は、日本にもその活動を激化させた。混乱に乗じる思想的洗脳は、経済的な搾取より危険である。血盟団の東京帝国大学グループの一人四元義隆は、判決に臨む心構え、心境を「私は、自分の一路の正しいことを信じます。しからば、日本とは何かと問うものがあれば答えて曰く、汝は生きているか」と語った。(当時、27歳)この迫力、理屈を突き抜けたところにこそ真理がある。真理は矛盾をも無色透明にする。民間人によるこの維新活動は、海軍、陸軍の蹶起行動を惹起せしめた。

活動の紹介