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活動の紹介

座学

第二十四回講座 第三部 朝鮮外交の極み「雨森芳洲」

大阪市立総合生涯学習センター 大阪駅前第2ビル5階 第1会議室
2019年4月20日 13時30分~16時30分
講師:塾長 三木一之

 雨森芳洲(あめのもりほうしゅう)は、江戸時代、朝鮮外交と貿易の立直しに尽力し、 陶山訥庵(すやまとつあん)とともに対馬藩の偉大な学者・経世家と言われ、芳洲の外交思想は、朝鮮との平等を尊重し、力による威圧を否定するものである。晩年、芳洲は、「真の学問とは、人間如何にあるべきかを学ぶことである。」と言っている。(学は人たるを学ぶ所以) 将軍の代変わりに訪れる通信使は、釜山の倭館と朝貢貿易とともに、対馬藩の対韓外交上重要な事項(文化交流)であり、芳洲は、2回にわたって朝鮮通信使の真文役として活躍した。朝鮮通信使帰国後、新井白石の建議に基づき、幕府の行った外交改革に対し、朝鮮側で議論となり、幕府に抗議した。これに関して、将軍の側近である新井白石に批判的であった芳洲は、尊王思想を根底に、「将軍は、天皇の臣下にして王を称するのは不敬である。「天皇」は、朝鮮や中国にはなく、呼称し難い。天皇は、日本国王であり、王者。将軍は臣下の首長であり、覇者。祖宗(対馬藩主)の天皇への恭順の意を踏みにじるものである。」と論じている。当時、このような主張は、免職になりかねない頗る勇気のあることである。(本講座の内容は、4月末の対馬体験研修の予習として行ったものである。)

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